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京町家のしつらえ・デザイン(7) −すだれ−
 
すだれ

日本海側で記録的な大雪が続いているようです。
新潟では3m位の積雪のところのあるそうですが、
3mといえば1階の高さです・・・
温暖な地方の人間には想像がつきにくい状況です。

地方によってこれほど差があるのも日本の特徴ですよね。

当然ながら、地方によって家の造りも違うのです。
地方にあった長年のノウハウを家創りに生かす。
その地に根付いた工務店の腕の見せ所です。


この寒い時期に季節はずれ?ですが・・・
今日は すだれ の紹介です。

一般的には軒下につけたのを想像しますが、



このすだれというものは、
日射を防ぐという役割だけでなく、
視線を防ぐという役割もあるのです。

京町家は道に面したり、隣家と近接していることが多いのですが、
すだれは、外部からは見えないのに内側からは見えるという特徴があります。
ですから、年中すだれをつけているところもあるくらいです。




屋内用もあり、京町家の夏には欠かせないものの一つとなっています。
屋内では 葭戸(よしど) や 御簾(みす) 衝立(ついたて) として使われます。

最近は日曜大工センターで中国産のすだれを
よく見かけるようになりましたが、
江戸時代から一般的に使われるようになったそうです。

京都の風習ときっても切れない すだれ ですが、
京都にはすだれの専門店がいくつもあるのです。

当社も町家の工事の際にはすだれをお世話させていただきます。
なかなか結構なお値段がするのですが、
京文化を受け継ぐだけあって、仕上の美しさや耐久性が違います。
職人の技のすごさをかいま見ることが出来る一品です。




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author:株式会社サンキ建設 代表取締役 布垣友義, category:京町家のしつらえ・デザイン, 18:09
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京町家のしつらえ・デザイン(6) −屋根−
 
屋根

京都市内の紅葉も終盤を迎えています。
いよいよ京都名物の底冷えの季節が近づいてきました。


いらかの波と雲の波〜

懐かしい方も多いと思いますが、「鯉のぼり」の唄です。

日本の原風景ともいえる瓦屋根のたたずまい。



京町家でも瓦が使われています。
ただ、京町家の一階の庇には「一文字瓦」が多用されています。
この一文字瓦と格子の組み合わせが京町家の外観美を形成する基本となっているのです。
一文字瓦とは軒先に使う瓦で、最下部の瓦の下端が一直線に並ぶのでそう呼ばれています。
一般的に使われる万十瓦(まんじゅうかわら)と比べて、すっきりと見えるのが特徴です。
普通の民家にもこういったこだわりを持ち、さりげなく格式と美を取り入れるのが京都人らしいところでしょうか。





上の写真で気が付かれた方もおられるかも知れませんが、
庇の上に何か人形のようなものが乗っていますよね。

これは「鍾馗さん」(しょうきさん)と呼ばれており、魔除けや学業成就の効験があるとされています。
いわれは、中国の唐の時代に遡るといわれ、
長い髭を蓄え、中国の官人の衣装を着て剣を持ち、何かを睨みつけているのが基本的なお姿。
なかなか多くの形があり、大きさもまちまちで、祇園界隈でよく見受けられます。
屋根に置かず、玄関に置くだけでも効験があるといわれています。








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author:株式会社サンキ建設 代表取締役 布垣友義, category:京町家のしつらえ・デザイン, 13:20
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京町家のしつらえ・デザイン(5) −虫籠窓−
 
虫籠窓 (むしこまど)

11月に入ったというのに暖かい日が続いています。
今年の紅葉はどうなのでしょうかねぇ。
とはいえ京都も少しずつ色づいてきています。
例年だと11月下旬から12月初めが一番の見所となります。
社寺仏閣のライトアップもはじまり、観光シーズンです。
是非秋の京都にお越しください 



さて、今回は 「むしこまど」 なるものを紹介します。

む し こ ま ど  といわれても ??? ではないでしょうか。

虫 籠 窓   と漢字で書かれると なんとなく う〜んこんな感じかなという位ですかね。

中二階(厨子二階)に多くみられるデザインで、
二階の格子をわらで包み、漆喰(しっくい)で塗り固めた窓 です。
防火のためと窓の下の人を見下ろさないためとも言われています。
写真でも分かるように、中二階で天井の低い、わずかな光と風が入るだけの場所なので、物置や丁稚(でっち)の部屋にするのが一般的だったようです。
しかし、虫籠の窓とはよく言ったものですね・・・

形は色々で、変化をもたせたのでしょう。
まれに総二階に虫籠窓が着いたものもありますが、滅多にお目にかかれません。

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新築の現代京町家では、暗くなるので使わなくなったデザインですが、風情はありますね。

西陣や新町界隈でみることが出来ます。




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author:株式会社サンキ建設 代表取締役 布垣友義, category:京町家のしつらえ・デザイン, 17:26
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京町家のしつらえ・デザイン(4) −駒寄−
 
駒寄 (こまよせ)

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牛や馬が家にぶつからないように設置された高さ1m程の木製の柵。
牛や馬をつないでおくためという説もあるが、そんなに丈夫なものではありません・・・。

前回の犬矢来はこの駒寄が発展したとも言われています。

駒寄が連なる街並みもなかなかのものです。
新橋通りで見られます。

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上の写真は花見小路通り。


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この写真は北野天満宮の近く、五花街の一つ「上七軒」のお茶屋さん。




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author:株式会社サンキ建設 代表取締役 布垣友義, category:京町家のしつらえ・デザイン, 08:44
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京町家のしつらえ・デザイン(3) −犬矢来−
 
犬矢来 (いぬやらい)

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道路に面した軒下の犬走りに置かれる竹や木製のアーチ状の垣根のこと。
目的は色々あるようで、泥棒よけ、泥はねや犬の小便から家を守る、御茶屋さんでは、盗み聞き防止のために窓に人が近づけないようとか、取り外せるようになっているものもあります。


今ではこれらの目的のためなら他の方法があるので、
やはり京都らしさの演出として設置するのが大きな理由だと思います。
エアコンの室外機や水道メーター隠しといった利用や、
耐久性やシャープさを出すために、鉄やステンレスのものも見かけます。


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author:株式会社サンキ建設 代表取締役 布垣友義, category:京町家のしつらえ・デザイン, 16:08
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京町家のしつらえ・デザイン(2) −格子−
 
格子

京町家といえば「格子」を連想される方が多いと思います。

もともと戦国時代に防御の目的から考えられたと言われる格子ですが、
光や風は通すが視線は遮るので現在までも受け継がれています。
脱エコの住宅にはもってこいの「しつらえ」ではないでしょうか。

その格子、気にしなければ分かりませんが、
色々なデザインがあるのをご存知ですか。

上部がきりとられた「糸屋格子」
繊細な「仕舞屋格子」
太い連子の「麩屋格子」「炭屋格子」
重い商品を扱う店には「酒屋格子」「米屋格子」
など職業によって使いわけられたり、
形態によって呼び分けられたりします。
太い格子と細い格子を組み合わせた「子持格子」
その上部を切り落とした「切子格子」
細い格子が連なる「細目格子」
また「親子格子」「板目格子」「連子格子」・・・

職場と住居を併用するのが基本の京町家ならではの使い分けだったのでしょう。

現在では、このような使い分けは少なくなり、
街並みや好みで使われることが多くなってきましたが
格子が連なる京の街並みを大事にしていきたいものです。



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今では少なくなってきた京町家ですが、
花街や新町、西陣界隈ではまだ多くの京町家が残っています。
秋の一日「京町家」見学はいかがですか。



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author:株式会社サンキ建設 代表取締役 布垣友義, category:京町家のしつらえ・デザイン, 14:21
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京町家のしつらえ・デザイン(1) −京町家のデザイン−


京町家のデザイン

京町家と聞いて皆さんはどんな建物を連想されるのでしょうか?

スタイルを大きく分けると、
表屋(おもてや)と仕舞屋(しもたや)に大別できます。

表屋とは、通りに面した店舗と奥に広がる住居とに分かれているのが特徴です。
京都の町家の基本となる「職住一体型町家」です。
一方、
仕舞屋は、住居専用の町家。店を「仕舞った」
つまり商いをやめたからきていると言われています。

さらにこれから細かく様式を分けていくことになります。

「へぇそうなのか」と思われた方もおられると思いますが、
こういったスタイルから分類して見ていくのもおもしろい見方です。

通常は、京町家と言えば、「格子」「虫籠窓」「犬矢来」等々を連想される方が多いと思います。
それらのしつらえは京町家のデザイン上の特徴となります。
それらもその町家個体の職業や生い立ちによって使い分けられているのです。

このブログでは、細かい建築様式を解説するのではなく、
京町家のしつらえ・デザインを紹介していくことにします。
それらのデザインは現代の住宅にも取り入れることができ、
不思議に心が安らぐ、落ち着いた建物になることが多いと思うからです。




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author:株式会社サンキ建設 代表取締役 布垣友義, category:京町家のしつらえ・デザイン, 12:36
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